Dioピストン・シリンダー交換
R168ファミマ前辺りで追い越し車線を巡航中突然エンジンストールしました。路肩で再始動を試みるもエンジンはかかるがアイドリングできない状態です。諦めて後日チェックするがエンジンが温まってきたぐらいで同様の症状が再現します。ネットで情報を集めるとどうやらオーバーヒートの可能性大。オイルをチェックするとなんと空になっていました。オイルランプがついてないことからオイルランプ故障の結果、オイル切れに気づかずオーバーヒートしたのではないかと思いました。
古いバイクなので諦めるのも選択肢の一つでしたが、初シリンダーヘッド開帳でピストンとシリンダーに傷を発見しました。オーバーヒート確定です。吸気側と排気側両方に傷があるが排気側の方が傷が大きい。ピストンはどう考えても厳しいがシリンダーの方はペーパーがけで使えるかもしれない感じでした。
ピストンに縦方向の傷が入っています。
シリンダーにも縦方向にうっすら傷が入っています。
KN企画の「シリンダーキット 49cc ホンダ50cc系 縦型ディオ系 H1002」を購入して交換にチャレンジしました。新しいシリンダーにはマフラースタッドボルトがついていなかったので、古いシリンダーのスタッドにナット2つをダブルナットの要領で締め付け、取り外した後、新しいシリンダに取り付けました。わかっていたら新しいマフラースタッドボルトを購入したと思います。
マフラースタッドボルト【6mm】BOLT-MN6 250円
写真のようにピストンリングを入れていきます。切り欠きを避けて写真のような状態を作ってそっと入れます。もちろん下の段から入れていかないと上が入りません。あまり無理をするとピストンリングが折れてしまいますので注意です。上下で切り欠きの位置が変えて混合気が漏れないように設計しているようです。
新しいピストンシリンダーが取り付けできました。
シリンダヘッドをボルトで締め付ける時ピストンの芯出しが必要なのにやってなかったのが気になります。まだ、慣らしだが全開にする前に修正すべきかな感じがします。全開走行する前、走行30km程度で再度シリンダ開帳しました。濃い目の燃調なのでピストン上部は茶色くくなってましたがキズもなく良好な感じです。この間ピストンは完全に抜かずにピストンリングはシリンダ内に残しています。そのままピストン芯出しをしつつ組みあげていきます。
完成したところでエンジンをかけるがアイドリングしません。プルンとエンジンはかかるがアクセルを戻すとすぐにエンジンが止まります。マニュアル通りだとシリンダーヘッドを外すたびに新品ガスケットを入れる必要があるのですが、まさかガスケットの再利用が原因なのでしょか?
困ったのでKN企画さんに電話で相談してみました。 「エンジンの組み方がまずく圧縮がないならエンジンがかからないはずだが、圧縮についてはコンプレッションゲージで確認すべきとこことです。むしろキャブの方をチェックした方が良いのでは」とアドバイスいただきました。 オイルライン触ってるのでキャブが詰まることもあるかとキャブ清掃をしてみます。しかし、状況は変わりません。コンプレッションゲージ購入も視野に入れつつ、キャブセッティングを調べなおすと最近Dioが調子良かったからか勘違いしたのに気づきます。アイドリングスクリューの回す方向を逆に理解していたみたいです。明日もう一度やり直すことにした。 翌日、ニードルクリップを2段あげて、アイドリングスクリューをかなり締め込んでエンジンかけたら難なくエンジンがかかりました。KNさんのおかげで問題解決です。このまま100kmほどの慣らし運転に入ります。
ピストンシリンダー交換から100kmは、40km/h以下の慣らし運転。その後徐々に速度を上げながらも200kmまでは全開走行はしません。燃調は濃い目なのでピストン・シリンダー交換から164kmほどでキャブセッティングしてみました。現状ピストン・シリンダー交換前と同じ、メインジェット#88,ニードルクリップ一番上ですがこれを変更します。まず、メインジェット#85に変更し、同時にニードルクリップを2段下げてみますがアイドリングしないレベルで濃い。一段戻すもイマイチで一番上が良い。純正メインジェットを#88と思っていましたが間違いで#75でした。なので現状ピストン・シリンダー交換前と同じ、メインジェット#75,ニードルクリップ一番上ですがこれを変更します。まず、メインジェット#85に変更すると同時にニードルクリップを2段下げてみますが当然アイドリングしないレベルで濃くなります。一段戻してもイマイチで一番上が良い感じです。ニードルクリップが一番上で決まるのもダメだし最高速も伸びそうに無い雰囲気。メインジェットを#80に上げてみると、かなり元気に走るようになりました。ニードルクリップ2段下げるとエンジン回した後アイドリングでエンスト。中間〜アイドリングが濃いと判断してニードルクリップ一段上げるとちょうど良さそうです。
とりあえずこの状態で様子を見るが、ピストン・シリンダー交換前の加速感が得られてホッとしました。
さらに後日メインジェットを#75に上げて、ニードルクリップ2段下げる(下から2番目)とさらに良い感じの加速になりました。